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Q太郎でございます。

今日中にバレンタインSSをUPしたいです。
地球じゃないんすケド。
間に合うかっ…間に合うかっ……
ドッキドキ~にギリギリマスターを目指しますです。

つうことで、また後ほど~~。




はい。只今23時09分です。
なんとか間に合いそうです。
でもゴメンナサイ。グダグダです。ケツがズタボロです。
なんじゃこの締め方はぁぁぁ~~~っ!です。
そうなんです、実に締りの悪い終わり方です。
酷すぎて涙も出んです。
でも載せちゃえっ!!えいやぁっ…とね。

あ、え~と、また突然の「ロッ/ク」ネタです。ハン/ト先生×ロッ/クのバレンタインネタです。
もうすぐ日付が変わるというのにね。
相変わらず勘違い乙女風味満載です。もう、「これ、一体ダレよ?」なアンバイです。
何もかもが全てアタシの好き勝手捏造です。名前だけ借りた別人と思って頂ければ………。
ですので、ホント、絶対に、「どんなの読んでも大丈夫!」…な方のみどうぞって事で。
スミマセン。すみません。でも彼等って突然書きたくなるのよ~~っ。











「……遅いな…」

ふぅ…と溜息を付きながら壁に掛けられた時計を見れば、先生が「ちょっと…」と言って出掛けてから、もう三時間は経っている。
彼の「ちょっと」は半日だったり丸一日だったり、下手をすると三日って事もザラにあるから、別に今更帰って来ない事に驚いたり慌てたりはしないのだけれど、けれど冷め切った夕食を前にしてお預けを食らう僕としては、どうにも心地が良くない。
気の多い彼の事だから出向いた先で素敵なレディでも見かけたりして、また無謀にも口説いたりなんて事も有り得る。

(万が一にも上手くいったら、今日は戻って来ないかも知れないな)

やれやれ…とまた一つ溜息をついて、そうしたらこの夕食をどうしよか…なんて考え始めてテレビを見れば、画面の向こう側では街の夜を彩るイルミネーションの煌びやかな光の中で幸せそうな恋人達が、こちらに向かって手を振っている。

「若いって…いいねぇ」

なんてウッカリ年寄りMAXな台詞を呟いたところで、玄関の向こうがやたらと賑やかになった。鍵を開ける必要以上に大きな金属音と、その後に続くドタドタと大股に歩く盛大な足音と共に「出掛けたら鉄砲玉」な先生が息を切らして帰ってきた。

「待ったか?」

鼻の頭を赤くした彼に外の寒さを見て取れる。一体どこまで何をしに行って来たのやら。

「それ程でもないですよ。テーブルの上がきっちきちに冷める程度です」

少しの嫌味を言葉にのせながら彼の帰宅に小さく安堵する自分に気が付いて、僕は見つからないようにそっと笑う。
普段、乙女だなんだと先生を揶揄ってるくせに、今の僕は、待ち合わせに随分と遅れた恋人を少し怒ったりワザと拗ねて見せては困らせる、まるで心が嬉しさに波立つ少女のようだ。
そうした僕の胸の内など分かる筈もない先生は「あー…」と心底申し訳なさそうな顔をして、「でもな…」とか「だってな…」とか頭をかきながらゴモゴモと何やら言い訳をしている。
そんな先生を視界の隅に置きながら彼のオーバーをハンガーに掛ける僕の目の前に大きな包みが差し出された。

「?」

その真っ赤な包装紙に勝るとも劣らぬ勢いで顔を赤くした先生がグイとその箱を僕の胸に押し付ける。
受け取った手がズシリと重い。

「まぁ何だ、その……ハ…ハッピー・バレンタインってヤツだからな…」

(しまった…忘れてた)

長く生き過ぎた所為なのか、元々がそういう性格なのか、僕はこういったイベント事にはとんと無頓着にできている。周りから言われて「ああ、そうだったっけ?」なんて事は日常茶飯事で、その点先生はこの通り実にマメだ。
さて困った。全く何も用意していない…。と悟られぬように密かに慌てる僕を声も出ない程に驚いてるとでも思ったのか、してやったりとニッカリと笑う彼の「早く開けてみろ」との機嫌良い催促に、ダイニングテーブルの上に置いた箱を言われるままに開ける。
――と。
そこには直径30センチはあるだろう巨大で分厚いハート型のチョコレートが一つ、黒々とした艶を放って大威張りにドシリと横たわっていた。

「……センセ…」
「ん?でかいだろ?フフン、特注なんだぞ」

(……違うな。ショップのディスプレイ用に作られたんだな、コレは)

おそらく「何とか譲ってくれ、売ってくれ」と必死にしつこく熱烈に頼み込む先生に、「閉店後なら良いですよ」とショップ側が根負けしたんだろう。だからこそのこの時間だったのだと思う。間違いない。多分これで当たりだ。

それでも椅子に座り子供のように得意気に胸を張る先生の年齢不詳に無邪気な満面の笑みと、ハートチョコの常識外れの大きさを前にして、身体の底深い奥の奥から込み上げるトロリとした甘さに全身が静かに満たされてゆくのを確かに僕は感じる。

「リュウ…」

彼を名前で呼んでみる。このシチュエーションにテーブルの上の冷めた夕食は少し邪魔者だったけれど、それでも溢れる甘い幸福感を目一杯に纏わせて僕は彼の名を呼ぶ。

「…リュウ…」
「なに?なぁ、食わねぇの?」

「……食べますよ」

珍しく盛り上がった気持ちを、さてどこに持って行けばいいだろう…。

カクリと下がった右肩を元に戻すその前で、「早く早く」と瞳を輝かせて僕がチョコレートを口にするのを待ち焦がれる全く鈍感に察しの悪い先生の期待に応える為にキッチン・ハンマーを用意するとハートの中心に狙いを定め思い切りそれを振り上げた。

「うおぉわぁぁぁっっ!やめろぉぉ~~~~っっっ!!!」

大絶叫が室内を揺るがす。

「…どうしたんです?そんな大声ご近所迷惑ですよ、センセ」

流石に僕も驚いて振り上げたハンマーをそのままに先生を見ると、引き攣った彼の顔がみるみる青く変わっていく。

「おっ…おっ…お前なっ、俺のハートを粉々に打ち砕く気かっっ!?」
「砕かなきゃ食べれませんよ」
「そうだけど…でもなっ…ハートがだな……俺の…ハート……」

しょぼしょぼと萎んでゆく先生に「分かりました。このまま頂きます」と溜息を飲み込む。
顎も歯も丈夫だけれど、直径30センチ、厚さ4センチ強の重量感たっぷりの彼のハートに真っ向勝負を挑むのは良策とは言えない。無謀にも挑んだ挙句に明日の朝一番に歯医者に走るなんてのだけは、どうあっても回避しなければならないと思う。
仕方がない…と、僕はハートを逆さに持つと尖がった先を口に含む。まるで間抜けな食べ方だけれど、それでもこうして舐めて溶かしていけば、その内一口分くらいは齧れるようになるだろう。
唾液を大量動員しながらチョコレートを舐め続ける僕を凝視する先生の、呆気に取られた口の開きがだんだん大きくなり、同時に青かった筈の顔が今度は耳も首までも赤くなる。

「…も、止せって…」
「ふぁひ?」
「や、だからもう止せって。砕いて食え、砕いて!」

もう、一体どっちなんだか。

そう言いたいのを今度も飲み込んで、「じゃ、遠慮なぁ~~…くっ!!」と彼の気がまた変わらぬ内にと目一杯力一杯、躊躇いなくキッチン・ハンマーをハートの中心に打ち込んだ。
テーブルの上の食器が跳ねて派手に音を立てる。
流石にこの大きさと厚さに最初の一撃のみでは中心部に亀裂が入るが精一杯のようだ。更に一撃、更にもう一撃、更に更にもう一撃…と、昔観た通販番組で健康食品の紹介をするお姉さんのように、通常よりも5割増量にハンマーを振り下ろす僕の前で、砕いて食えと言った当の先生は直視出来ないのか微妙に視線を逸らしたきりで、顔は何だか青褪めて見える。

やれやれ、彼の血管も収縮したり拡張したりで、こちらも5割増しに忙しそうだ。

そうしてようやくテーブルの上に小さな欠片達が出来上がると僕はふぅっと息と付きながら手前の一つを摘んで口に放り込む。

「甘い…美味しいですよ。センセ」
「俺ぁ…何だか全身しょっぱい気分だ」

それじゃぁと、もう一欠片摘んで口にすると、恨めしげに見上げる先生の前に膝をつき、僕は少しへの字になった彼の口に甘い吐息と一緒に唇を重ねる。
驚き何か言おうと僅かに開いた彼の口にチョコの欠片を舌先で押し込み、それが溶けてなくなるまで彼の口内で転がしてやった。
先生はというと、強張って、ぎこちなくて、僕にされるがままになって、どうにも僕を嬉しく楽しくさせる。
互いの唾液が甘さで一杯になったところで唇を離すと、また忙しくも彼は顔を真っ赤な金魚のようにして口をパクパクとさせている。
今度はコチラがしてやったりの笑顔になる。

「…お前ね……」

ようやく絞り出したのだろう彼の声に熱い息が混じるのを耳に感じて、その声にその瞳に僕は酔うように溶かされる。

「ハッピー・バレンタイン……、リュウ…」

申し訳なくも何の用意もしなかった僕からの、これはサプライズ・プレゼントになっただろうか……。



テーブルの上に置き去りにされた手付かずの夕食は、結局次の日の遅い昼食になったのだった。




    <End>          


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コメント
 
無題
両手にチョコバナナ持って
口にフランクフルト咥えて
全力応援!
【2009/02/14 20:29】 NAME [鬼畜研究淫E] WEBLINK [] EDIT []
 
無題
真面目に応援しようよっ!

↑片手にウィリアム君持参
【2009/02/14 23:19】 NAME [鬼畜研究員D] WEBLINK [] EDIT []
 
で…出来た…
両手に持ったチョコバナナも、口に咥えたフランクフルトも、片手に握り締めたウィリアム君も、全てが今のアタイの支えだわ!
E様、D様っ真面目に全力応援してくれて
丸ごとドウモアリガトウ~~~~っ!
きっとお給料UPよっ!350テラ握って角のタバコ屋まで一緒に走りましょうねっ!
肺も腹も真っ黒上等よ!!!
【2009/02/15 00:03】 NAME [Q] WEBLINK [] EDIT []
 
無題
先生、可愛いわぁ~~(笑)。
床に砕け落ちたチョコ、拾い食いしたくなりました(笑)。
甘~いお話、御馳走様でした♪
【2009/02/15 00:55】 NAME [鬼畜研究員D] WEBLINK [] EDIT []
 
無題
先生っ!私のお給料もUPして下さい!

...て今日はロックネタなのですね!髪型がブルーさんに似てるひとですね、いやブルーさんが彼に似ているんでしょうか、兎も角すっげえ乙女なお話に読んでて赤面です〜、もっと書いて♪
【2009/02/15 00:56】 NAME [リンドウノ] WEBLINK [] EDIT []
 
無題
先生の気持ちがよ~く分かる!
砕いて欲しくないけど、舐め舐めは…(〃∇〃)
うんうん五割増確定っすよねv
先生かわゆすぎてたまらんです♪
出遅れてしまった…角のタバコ屋、売り切れになってませんようにっ!
【2009/02/15 08:39】 NAME [鬼畜研究淫E] WEBLINK [] EDIT []
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