妄想上映会（４）

Ｑ太郎でございます。

お待たせしましたぁぁ～～！！（…と一人盛り上がりだと悲しいすね）
妄想上映会の続きであります。
今から申し上げておきますですが、続きます。
一体どこまで続くかワカランです。でも今回は一番の山ぁ～んではなかろうか、と勝手に思っております。

…つう事で、怪しい深夜枠のＳＦちっくメロドラマですけど、右下から、どうぞであります。



★いつも遊びに来て下さる女神様方、うっかりこんな最果ての地に足を踏み入れちゃった女神様方、拍手ポチやコメントを残して下さる女神様方、有難うございます。有難うございます。
皆様の温かいお心と眼差しのお陰で、今日も妄想を垂れ流せております。
深謝！！

妄想上映会　「続…続々　子ブル…受難の日々」

研究員Ａからの精神的性的虐待はなくなったものの、実験体としてのブルの毎日は変わらず続いてるのね。
いつまで続くのか、終わりの知れない地獄のような日々にブルは何の希望を持つことはないの。
明日の解放を夢見ることも、草の匂いのする風の中を素足に大地を感じてもう一度走りたいと願う事も、ブルはもうしない。
ただ、顔も声もぼんやりとも思い出せなくなってしまった、けれど愛しい愛しい両親の生命の為に生きる。その為だけに今日を生き延びる…。それだけがブルをこの世界に繋ぎとめる唯一の理由。

ブルのいる管理棟への出入りが出来るのは研究員Ｂのみとなり、実験後のズタボロ襤褸雑巾のブルのケアも彼だけがしている。つか今までも彼担当みたいなモノなんだけど。
決められた実験を予定通りに行う日々。しかしＢは何かがおかしいと思い始める。

ユニバーサルの様子がおかしい。

今までは割とＢに任せていた実験予定を、無茶な位にタイトに予定を組んで実行しろと迫ったり、実験後のデータを早急に送れと矢の催促をしてきたり、その内、Ｂも含めて施設にいる他の研究員達の論文とか、書きかけ未完成でもいいから送ってよこせって言い始めたりで、とにかくおかしいのよ。
そう思っても一応宮仕えの身だから従わざるを得ないのね。だから言われた通りにデータ採集の実験をこなしていく。でも形だけ。
無茶にいつも通りのレベルで実験回数をこなしていったらブル死んじゃうから、ささっと適当にデータ取って「はい、今日は終わり」みたいに。
そうしながらＢはユニバーサルの動きをそれとなく探っていくのね。一体本星で何が起こっているのか、何が起ころうとしているのか。
そしてブルの事も知りたいと思い始める。何故彼は生き続けるのか。とかね。あとミュウについて色々とモロモロと。

まぁ、今更っちゃぁ今更なんだけど、それまでブルはＢにとって自身の研究の為にある貴重な実験体でしかなかったんだけど、それは今でも変わらないと思ってるんだけど、でも初めてこの施設に来た時からのブルに対する気持ちとは、どこか違ってきてるのね。
シャーレの中で自分で自分を抱き締めるようにして横たわるブルを見つめるＢの目に苦しげな表情が浮かんでいる事に、勿論Ｂは気付く筈がないのだけれど……。

で、事件は起こるのす。
実験を終えてシャーレの中でグターッてなってるブルが人の気配を感じて目を開けると、今までこの部屋には来た事のない男が数人いるのね。
この部屋に来るのは研究員ＡかＢだけで、Ａはあの日以来出入り禁止だからＢしか来ない筈なのよ。
まさか、また…って、ブルの身体が強張るんだけど、どうもそうではないらしい。
男達はブルを連れて実験棟に入っていくのね。
何故？ってブルは思うの。一つの実験が終われば、次まで最低でも２０時間以上はインターバルが必要って事になっていたから。
で、実験室の中にＢを探す。Ｂがこの施設に来てから実験には必ず彼が立ち会っていて、開始から終了まで全てＢが指示していたから。でもＢの姿はないのね。
無理矢理押し込められた実験用の円柱形の巨大なガラスケース（よくよくガラスの入れ物が好きなのね、アタシってばさ。つか思いつかないのよ。誰かそれっぽいの教えてやって下さい：切実）の中でブルは恐怖に震えるのね。
そこに研究員Ａのいやらしく嗤った声が聞こえる。

「さぁナイン、踊ってみせろよ」

その言葉が合図のように、ガラスケース内に薬液が流し込まれる。

もう憐れな程に知識日照りの想像力日照りなもんだから、詳しく書けないんだけど（号泣）、とにかく高圧電流とか灼熱の蒸気とか濃硫酸の雨とか（←これでイッパイイッパイす）がブルを襲うの。
こうなったらデラックスにトリプルミックスでも可ってなもんで、今までとは比べ物にならないくらいの凄惨な耐久実験なワケよ。これはもう「どこまで耐えれるか」ってんじゃなく、「どの位で死ぬか」ってカンジでさ。鬼畜研究員Ａここに有り！みたいな残虐非道な内容なの。
ブルも必死にサイオンでシールドして耐えるんだけど、なんたって前回の実験から時間があまり経ってないもんだから、気力も体力もロクに回復してないのね。だもんだからシールドだって当然長持ちしないし弱いしで、たちまち薬液だとか蒸気だとかでブルの皮膚は焼かれていくの。
死ねない、死ねない…って何度繰り返しても、それは魔法の呪文のようにはブルを助けてはくれなくて……。
熱に焼けた喉が苦しさに音を立て、全身が血に染まっても実験は終わらない。もうとっくに限界は越えているのに。
遠くに聞こえるゲラゲラと下品に嗤う複数の声と、まるで耳元近くで聞こえてくる「死ね化け物め。殺してやるっ！」のＡの悪意の思念の渦にさらされて、ブルももう意識を保てなくるのね。

耐え切れない…もう駄目だ。もう……僕は死ぬ……。

ブルの目から赤い涙が零れる。

……ごめんなさい…パパ……ごめんなさい……マ…ム………

青いサイオンが消えかけたその瞬間、室内に非常停止のアラートがけたたましく鳴り響き、ガラスケースの中が中和剤と冷却材で真っ白になる。（←ここら辺の描写も悲しいわぁ）

「これは一体誰の許可によるものだっっ！」

今まで一体どこにいたのやら…のＢが怒鳴る。
一服盛られてウッカリ寝こいていたものか、それともユニバーサルに呼ばれて本星へ出掛けていって、予定よりも早く帰ってきたものなのか、とにかく現れる筈のない彼の登場に慌てふためく研究員Ａとその仲間達。

怒り心頭の研究員Ｂはその場にいる全員に自室蟄居を命じ、一歩でも室外へ出ようものなら直ぐさま本星での反逆者前提の査問にかけると脅しに脅しまくって追い出すと、防護服を着てブルの元へ駆け寄る。急いでガラスケースを開けると真っ白な気体の中に、全身血塗れの小さな身体が倒れている。

「しっかりしろ！」

ブルを起こそうと身体の下に手を入れればグチャリとした感触が手袋越しに感じる。見れば焼け爛れた皮膚がブルの背中から剥がれてＢの手の上にあった。
意識をなくしたブルの口や鼻からは大量の血と共に膿の様に固まった体液が溢れている。
Ｂがきつく唇を噛み、ブルを抱いて管理棟へと走る。
その走る後ろには血の跡が点々と続く。


で、またも続くのであります。