[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
え~と、お久しぶりねの「記憶」の続きです。
(1)を書いて<続>としてから、もう3ヶ月近くになるのすね。
もう駄目駄目ねアタシってば。
なんつかね、もう内容とか文章がお見事にガッタガタなのです。見苦しいです。
もっと書き込まねば!と激しく思うのですが、どうにも上手くいかないので、匙投げて載せっちまいます。
「こりゃ酷ぇ!」なアンバイです。マジで。
嗚呼ぁ……。
でもでもっ、読んで下さるととっても嬉しいです。
宜しければ右下からどうぞですぅ。(ヘコリ)
んとね、こっからは↑の話とは丸っと関係ない事なんすけどね。
先程アタシん手元に謎の請求書が届きました。
見てみたトコロ、その請求金額の想像を絶する高額っぷりに、口から魂が逃亡しかけました。
天文学的数字の後ろには、何故か「円」ではなく「テラ」と書いとります。
請求書の入っていた封筒に書かれた宛名はアルファベットで一文字なのですが、元々「Gへ」と書いてあったものを、巧妙な手口で「Qへ」と改ざんした跡が見えるのはアタシの気のせいでしょうか。
封筒には、水掻きのついた鳥の足型があるのも……。
え~、この請求書にお心当たりある方は御一報下さい。
週休無し、盆、暮れ、正月の休みも無しでドナドナサーカスで年季奉公するには一人では寂し過ぎます。
ウサギは寂しいと死んじゃうってよく聞くけど、牛だって寂しいと乳が出なくなるだよ……(?)。
―― 記 憶(2) ――
「フフン、その鬼瓦みたいな顔で、本当は大の子供好きのキャプテンにこんな事聞くのは野暮ってもんだったよ」
そう笑うブラウはキャプテンシートを離れリフトに向かう。
「上がりか?」
「そ、ここはね。これからアタシは可愛い可愛いベビー達のママをしに行くのさ」
ブラウがこれから向かうのは保育区に作られたベビールームで、保護された乳児を女性達が交代で世話をしていた。
(ああそうだ、言い忘れた事があったよ)
リフトに乗り込もうとしていたブラウの背がふっと止まる。
(ブルーが「散歩」から戻ってきたら必ず捕まえとくれよ。食事どころかまともに眠ってもいないじゃないか、あの子は。
ホントは山盛りの説教を食わしてやりたい所だけどね、とにかくアンタはあの子を捕まえて、何でも良いから食べさせて。無理矢理口に流し込んだって構やしない。あとは簀巻きにしてでも青の間に放り込んで眠らせるんだよ。またあの子に上手く言いくるめられて逃げられでもしたら承知しないかられね。わかったかい、ハーレイ!? 頼んだよ!!)
最後は脅しとも取れる言い忘れの怒鳴り思念(ごえ)にこめかみを押さえつつ、(だから「あの子」と呼ぶのは止せ)と渋顔で振り返れば、リフトの中の後姿のブラウの片手が「後は宜しく」と気軽く振られて視界から消えていった。
全く困ったものだ…と、シートに座り直しハーレイは口の中で呟いた。
そうしてまたも出そうになった溜息を噛んで飲み込めば、その苦さが胃をチリリ…と焼く。
ブラウの心配の種は、今この時も人の中に紛れて街を歩いているのだ。
幼い同胞を探して。
その生命が理不尽に奪われたりしないように……。
サイオンの発現は成人検査ばかりが引き金になるとは限らない。
そう言ったのはブルーだった。
幼い程にほんの些細な出来事がきっかけとなってしまうとも。
けれどそのサイオンは研究者達の欲を満たすには不安定であり、その身体は実験体とするにはひ弱く何の役にも立たないとされたのだろう。ミュウの収容施設から助け出した仲間達の中に幼い子供の姿を見つける事は出来なかった。
彼らの生命の先を思えば、憤りに近い悲しみが身を覆う。
「街をね、散歩してくるよ」
フラリと艦を空けたブルーが赤ん坊を連れて帰って来た日の事を、ハーレイはまるで昨日の事のように覚えている。
住宅街でサイオンを感じ、その場所を探し見つけたブルーが目にしたのは、ベビーベッドの中で音の鳴るオモチャを宙に浮かせてキャッキャッと笑う赤ん坊と、子供部屋を走り去る母親の恐怖を張り付かせた背中。
彼女が通報しただろうユニバーサルの職員達が到着する前に、赤ん坊を保護して帰ってきたのだとブルーは言った。
彼の腕の中で、お気に入りの黄色いアヒルのオモチャをしっかりと握り締めてスヤスヤと眠る赤ん坊と対面した時の全身の震えをハーレイは今も忘れられない。
シャングリラが小さな生命を迎え入れた、初めての日。
それからブルーは「散歩」と称しては市民に紛れて街を歩き、時々に小さな仲間を保護しては帰って来た。
公園で砂遊びに夢中になる内に互いに触発し合い覚醒してしまった幼児二人を両脇に抱えて戻ってきたこともあった。
ミュウと認定された子供だけを収容する施設がある事を救出活動を続ける中で掴み、そして幼い命を助け出す事ができるようにもなった。
大人だけしかいなかったシャングリラに子供の声が駆け回る。
どれ程に皆が望み焦がれた光景だったろうか。
しかし……。
問題もあった。
ある程度の年齢に達した子供達は環境の激変に大きく混乱しながらも、自らの置かれた状況を小さな心で精一杯に理解しようとしていた。
他人とはどこか異なる自身への自覚もあったのだろう。収容先で向けられていた視線とシャングリラで大人達が自分を見つめてくれる眼差しとの大きな違いに、もう蔑まれ虐げられる事はないのだと、そして自分の居場所はここにしかないのだと少しずつシャングリラの生活を受け入れ、心を開いてもくれた。
けれどもっと幼い子供達はそうはいかなかった。子供の扱いに不慣れな故に、養父母を恋しがっては昼も夜もなく大泣きする子供達への対応に困り果てては、今度は大人のミュウがブルーに泣きついた。
「何故?の問いには、いずれ彼ら自身の成長が答えてくれるだろう。殺されたのではそれすらできない」
ブルーの静かな、けれど強い言葉に大人達は頷くしか出来なかった。
そして現在に至る。
幼い彼らの言葉に出来ない疑問と納得できないが故の怒りの矛先は、どうしてか全てが大人の男達に向けられた。大人の男と見れば群れとなって追いかけ、掴みかかり、噛み付き、蹴飛ばし、そして次の獲物を探して嵐のように去っていく。ゾンビの如き無残な姿を医務室で見かける事ももう珍しくはなくなっていた。
実際ハーレイの腕と脛には前回のキッズ担当の時に噛み付かれた痕がまだ消えずに残っている。突進してきて子供に思い切りの頭突きを食らった股間の痛みも忘れられない。
無意識に、けれど的確に人間の急所を狙った攻撃が切れ間なく続く。
キッズ担当日でなくても気を抜く事は決してできないのだ。
しかしただ一人、その苛烈な攻撃対象にはならない人物がいた。
ブルーだ。
常にその凶暴性、凶悪性を遺憾なく発揮してくれる子供でさえも、ブルーが現れた途端に借りてきた猫のように大人しくなる。
「みんな元気でいい子だね」
そうブルーが花のように笑い小さな頭を撫でてやると、彼らは照れた様に嬉しそうにペッタリとブルーに張り付き甘えるのだ。
この変身ぶりは如何なものか。
大人だって納得できない!と走り出したくなる衝動に駆られたのは一度や二度ではない。
年長の男の子組にとってはブルーは理想のお嫁さんであるらしい。逆に女の子組にとっては、どうやらブルーは王子様を通り越して、守ってやらねばならないお姫様にでもなっているらしい。
例えば、公園のベンチに一人物憂げに座るブルーを見つけようものなら、彼女らはたちまちブルーを取り囲んではブルーの手を取り、銀色の頭を優しく撫でてやる。
「まぁ、ブルーったらどうしたの。そんな悲しそうな顔なんかして。誰かに苛められたのね。待ってなさい、あたしが仕返ししてきてあげるから!」
その抗議の対象はやはり男達に限定され、しかもハーレイが断とつ一位で多かった。
巨木のようなハーレイを前にしながら勇ましくも仁王立ちになり、大人びた口調で懇々と説教する女の子達に圧倒されながら、仕方なく「スミマセンでした」と頭を下げる彼を見掛ける事も、それ程驚くべき光景ではなくなってしまった。
彼女達の後ろで、困ったように笑いながらゴメンネと手を合わせるブルーの姿を視界の端に捉えながら、ハーレイは心の中で思いっきり叫ぶのだ。
子供は天使なんて嘘っぱちだ!皆クソガキにマセガキの集合体だ!
今もブルーはそのクソガキとマセガキの予備軍を探して街を歩いている。
ハーレイ達もどのような状況下であっても常に受け入れられるよう準備を怠らない。
シャングリラから子供の声が絶えてしまう事のないように、悲しく消える命が一つでも減るように……。
それがブルーの、全ての大人達の心からの願いだった。
<続>
でもでもね、あんまりの高額な請求金額に、アタイ一人では到底払いきれないので、契約書にあったお友達紹介欄に隊長の名前書いちゃった。
てへ
仲良くドサ回りしてね、ヨロシクね <Q>
Q様の文章は何所か物悲しいけど暖かいなあ。
所で謎の請求書の件ですが。
気のせいです。
トホホ~なキャプテンとどこら辺が偉大な長なんだか分からないブルーがいます。実はアヒルのオモチャと並んでスイッチを入れるとお腹の貝殻を叩くラッコちゃんのヌイグルミもあるらしいです
請求書の件ですが、そうね気のせいなのね。
あ、そうそう。お友達紹介欄には勿論ラッコ様の名前も書かせて頂きましたので、運命共同体ってコトで一つ宜しくであります。ウヒヒ <Q>